三峡ダム、直径10 m級シールリングの現場AM修復を開発へ
長江電力が東方電機に約1,580万元で技術開発を委託。29か月かけ、8.4〜10.9 mの水車シールリングを対象に装置と工程を検証する。

3D Printing Industryは2026年10月22日、中国長江電力が東方電機に、三峡水力発電所の水車ランナー用シールリングを現場で積層修復する技術の開発を委託したと報じた。契約額は約1,580万元(約236万米ドル)、期間は29か月。対象は8種類の発電機に使われる直径8.4〜10.9 mのシールリングで、入札番号はT261100130982。
従来は損傷したリングを新造し、現地へ輸送して焼きばめした後、寸法を仕上げ加工する。今回の第2段階では、大型円環へ現地で金属を堆積する工程と装置一式を開発する。計画にはモジュール式支持構造、複数の造形ユニット、制御ソフト、オンライン監視、応力除去、集じん設備のほか、変形シミュレーション、経路計画、欠陥抑制、組織・残留応力管理が含まれる。
これは実機修復の完了報告ではなく、技術開発と装置試作の契約である。第1段階は技術的に実現可能と結論づけたが、三峡ダムでのフルスケール修復実績は原文に示されていない。検証には機械試験、非破壊検査、寸法検査、残留応力解析を含み、有効なCMA認証を持つ第三者機関が担当する予定。29か月以内に8機種へ適用できるシステムを確立できるかは今後の検証結果次第となる。
要点
- 契約額:約1,580万元(約236万米ドル)
- 開発期間:29か月
- 対象寸法:直径8.4〜10.9 m
- 対象設備:8種類の発電機の上・下シールリング
- 検証:機械試験、非破壊検査、寸法検査、残留応力解析
- 現状:第2段階の技術開発・装置試作で、フルスケール修復完了前
補足
10 m級の大型部品を交換せず現地で修復できれば、輸送・加工量と発電停止期間を減らせる可能性があるが、効果はフルスケール検証後に判断する必要がある。


