中国VMP、金属粉末の輸出比率50%を目標 増産と認証が焦点
江蘇威拉里新材料(VMP)は金属粉末の生産能力を拡張し、現在約10%の輸出比率を5年以内に50%へ高める方針を示した。価格差だけでなく、材料認証と品質の再現性が海外展開の壁になる。

3D Printing IndustryがFormnext Asia Shenzhenで行った取材で、江蘇威拉里新材料(VMP)の海外営業責任者Robin Sun氏は、2025年の金属粉末生産量が3,000トン超で、2026年末までに生産能力を倍増させる見込みだと説明した。同社は30本超の生産ラインを持ち、さらに約30本を追加する計画。現在約10%の輸出比率を5年以内に50%へ引き上げる目標も示した。
第4期拡張では、チタン3,000トン、銅5,000トン、アルミニウム2,000トンを含む年産1万トンの追加能力を計画している。ただし、これは計画能力であって確定した生産量ではなく、全量が積層造形向けとも限らない。VMPは自社粉末が欧米の比較製品の60〜70%の価格だと説明するが、比較条件は明確でなく、関税、輸送、通関、試験を含む着地価格では差が縮まる可能性がある。
Sun氏は、価格より品質と安定性が重要だとし、一部材料では米欧ブランドに及ばないとも認めた。航空宇宙などでは粒度分布、化学組成、酸素量、流動性のロット再現性に加え、認証履歴とトレーサビリティが必要になる。生産能力の増加は確認できるが、それが継続的な海外受注へ直結するかは未確定であり、今回の輸出目標や価格優位はVMP側の見通しとして読む必要がある。
要点
- VMPは2025年に金属粉末を3,000トン超生産したと説明。
- 30本超の生産ラインを持ち、さらに約30本を追加する計画。
- 第4期拡張の計画能力は年1万トンで、チタン3,000、銅5,000、アルミ2,000トン。
- 輸出比率を現在約10%から5年以内に50%へ高める目標はVMPの計画値。
補足
中国の金属粉末メーカーが規模と価格を武器に海外市場を狙う段階へ移る一方、実際の採用は着地価格よりも材料認証、ロット安定性、供給履歴に左右される。


